沈黙の叫び

2020.06.27 Saturday

沈黙の叫び

 

 

 

積み重ねられた、赤き肉たち。
じっと冷やされ、整然と、清らかに並ぶ。

 

まるでそれは、あたかも、はじめから肉であったかのように、
人々は肉の沈黙に甘んじ、その叫びを見ようともしない。

 

思いを馳せろ。
それは、かつて、生きていた。

 

食べるために繁殖させ、育て太らせ、そして殺す。
その営みに、誰もが少なからず胸を痛めながら、
そこに潜む残虐性からは目を背け、見て見ぬふりをしている。

 

生きたまま宙に吊るされ、血をたれながし、死んでいく。
その苦しみを、その恐怖を、一度でも考えたことがあるか?

 

恐ろしい作業は、身も知らぬ他人にまかせ、
自分は虫も殺さぬような顔をして、
次から次へと肉を頬張り、飲み込むように、あっという間にたいらげる。

 

毎日毎日、あらゆる肉を食べ尽くしておきながら、

己は誰にも食べられずに済むのだから、人間とは本当にいい気なもんだ。

 

「おいしく食べてくれてありがとう」などと、思っているわけがないだろう。
食べられることを望んで生まれてくる命など、
ひとつとしてない。

 

目をそらすな!

考えろ。考えろ。答え出せずとも。

真実をみつめる覚悟をもて。


すべての人間が、他を食す者すべてが、痛みを抱える義務がある。責任がある。

 

わたしたちが口にするそれは、「食材」などではない。
材料などではない。「命」だ。

 

命の、成れの果て。
苦しみと悲しみ。叫びのかたまり。

 

肉は、沈黙の中にある。

 

 

トカゲの住む庭

2020.06.19 Friday

トカゲちゃん

 

 

 

庭のホオズキがだいぶ伸びてきたので、支柱を立てていたら、

 

その隣に植わっているローズマリーの枝元に、小さなトカゲがいるのをみつけた。

 

 

最初、ものすごい小さなヘビの赤ちゃんがいるのかと思った。

 

けど、よ〜く見たらば、かわいいお手手がちゃんと生えてる。

 

まだ幼い感じの、トカゲちゃん。

 

つぶらなお目目。かわいいな〜

 

 

庭先でトカゲやバッタをみつけると、私は必ず話しかける。

 

「道路に出ちゃぁダメだよ。道路はとっても危ないところだからね」

 

何度も何度も、そう言い聞かせ、

「うちのお庭の中で、安全に暮らすんだよ〜」と、念を押す。

 


この日も幼いトカゲに話しかけること数分。

 

じゃあね。と言い残し、ちょっと他の草花の手入れをしてから玄関に戻ると、

 

ドアを開けようとした瞬間、ササササ〜っと、小さなトカゲが足元を走り抜けた。

 

 

わわ! あ〜、びっくりした。

 

どこ行ったのかしら?と思ったら、玄関脇の植木の陰でじっとしている…

 

 

こりもせず、私は再び、しつこく話しかける。

 

「いい? 道路には、ぜぇ〜ったい、出ちゃぁダメですよ!
道路はとっても危ない所だからね……」

 

 

私の決まり文句を最後まで行儀よく聞いていたトカゲちゃんは、

了解です!と言わんばかりに、


ササササ〜っと、阿吽の呼吸で裏庭へと姿を消したのであった。

 

 

夢の断片

2020.05.31 Sunday

ノートをペラペラめくっていたら、だいぶ前に見た夢のことが書いてありました。


突拍子のない内容。
殴り書きの文章と絵が、なんだか妙に可笑しくて、一人爆笑。


ちぐはぐな文なので、人が読んでも意味不明かと思いますが、
気に入ったので、そのままブログに載せさせていただきます。

 


*****************************

 

 

 

南国のような、砂漠のような、異国の地にいる夢をみた。

 

黄金の衣装を着て、お母さんもいる。

 

なぜか、ジャッキー・チェンがいる。目尻のふちに、蝶のような羽が生えてる。

 

「ワット・イズ・ディス?」

「ビューティフル・リトル・バタフライ! フライング!!」

と、私はとても美しい発音で英語を話している。

 

お母さんがびっくりしている。

 

 

 

目尻に蝶々2

 

 

 

 

南国風の民族の中年女性。体格のいい。が、鳥のオブジェを5つくれた。

 

1つは古くて、4つは作りたてで あたたかい。

 

食べてみた。

 

 

そこへ一人の少年がやってくる。

 

ポケットに入っているスティックシュガーをあげようかと思ったけどやめた。

 

 

異国の土地へタイムスリップしたような感覚。

 

黄金の衣装を着た自分が鏡に映っていて、赤い口紅がとてもきれい。

 

 

黄金、南国の原色、鳥のオブジェのぬくもり。

 

この鳥はあなたのようにやさしくてあたたかい、と伝えたかった。

 

「ディス・バード・イズ・ユーのよう」みたいなことを言う。

 

女性はうれしそうにほほえんでいた。

 

 

 

鳥のオブジェ2

 

 

 

 

 

う〜ん・・・

ノートの汚い字面で見ると無性に笑えるんだけどな〜

 

 

こたつの中のお月さま

2020.05.19 Tuesday

こたつの中のお月さま

 

 

 

こたつをまだ片づけていないのだけれど、
朝・晩、時折冷えると、チロが隅っこで丸まっていたりする。

 

どこに行ったのかな〜と思い、こたつ布団をまくり上げたら、
もぐりこんでいたチロの目が、まあるくキラリと光った。

 

なんだか、こたつの中のお月さまみたいだった。

 

瞬間、チロが野良だったころのことを思い出した。

 

残暑の夜。
家の界隈を歩いていたチロと一緒に、まあるいお月さまを眺めたことがあった。
懐かしく、胸が痛む。

 

野良だったころのチロには、どこまでも続く、広い空があった。

 

私は、空を超えるくらいの、無限の愛情を、注がなければならない。

 

大切な、大切な、愛しい子。

 

 

心の翼

2020.04.26 Sunday

こころのつばさ

 

 

 

心、解き放て。

 

空は、逃げたりしない。

 

つながっている。どこまでも。

 

思い馳せれば、

 

どこへだって、飛んで行ける。

 

想像力は、無限の翼。

 

 

 

 

*************************

 

 

 

 

希望

 

 

この今を、私たちはともに、生きている。

 

世界が一つになり、信じぬくこと。

 

不安に呑み込まれてはならない。決して。

 

 

切願

2020.04.24 Friday

切願

 

 

 

まだまだ 生きられたはずの、命。

 

どんどん、奪われていく。

 

ああ、もう本当に、勘弁してくれ。

 

これ以上の悲しみは。

 

頼む。頼む。お願いだから。

 

 

 

「ステイホーム」の本当の意味するところを、

深く、理解してほしい。

 

家で過ごすということ。家にとどまるということ。

 

それは、自分が感染しないために求められていることではない。

 

ウイルスを媒介させないためだ。

 

これが、新型コロナの伝播を食い止める唯一の方法なのだと、

国民の一人ひとりが、使命感をもって、強く理解しなければならない。

 

3密を避け、社会的距離を保つ。

それは確かに、それなりに有効なことだとは思う。

 

けれど、それだけでは全く不十分だ。

 

飛沫を直接浴びた人だけが感染しているわけではない。

 

3密を避けようが、何メートル離れていようが、

飛沫に含まれたウイルスが、職場の机だったり店先の商品だったり、何かしらの物に付着して残っていれば、

それを触った人の手によって、感染は容易に拡がっていく。

 

もちろん、飛沫だけではない。
 

口や鼻をぬぐった手で何かに触れれば、その人の唾液や鼻水は、微量なりともそこに付着する。

それが感染者のものであれば、そこにウイルスが残存する。

 

飛沫を防ぎ、口や鼻を触った手で物に触れることがないよう、

国や自治体は、マスクの正しい装着の仕方をもっと徹底的に周知し、義務化すべきだ。

 

さらに言わせてもらうなら、すぐにずれてしまうような小さなマスクでは意味がない。

 

ズレを直すたびに、マスク本体を手で触ることになる。

それはマスクに付着しているかもしれないウイルスを、拡散させることになりかねない。

 

着けているときも取り外すときも、マスク本体は触らない。それが鉄則だ。

 

それくらいシビアに注意を払わなければ、

この感染症の拡がりを食い止めることなど到底できない。

 

 

今この瞬間も、医療や介護に従事している人たちは、計り知れない程の不安と大きなプレッシャーを抱えながら、

過酷な中で葛藤し、働き続けているのだ。

 

それを思ったら、「外出自粛」など、苦でも何でもないだろう。

 

外に出られなくたって、できることはいくらでもある。

 

今私たちに求められているのは、

「移動しない」ということだ。

 

ウイルスを媒介させないためには、

そうするしか、方法がないのだ。

 

どうか頼む、わかってくれと、

 

私は強く、そう言いたい。

 

 

「note」にコラムを投稿しました

2020.04.19 Sunday

「note」というユーザー参加型のwebサイトがあり、以前から気になっていたのですが、

本日、コラム的な記事を初投稿しました。

 

「note」はわかりやすく言うと、web版の同人誌のような感じです。

文章やイラストだけではなく、音楽や映像など、誰でも自由に自分の作品を投稿することができます。

 

一人でも多くの人に読んでもらえたらと思い、「note」に投稿した次第です。

 

この危機的な状況の中で、私たちは何ができるのか。どうすべきなのか。

自分なりの思いを、言葉にしました。

読んでいただけたら、嬉しいです。

 

 

記事の公開先はこちら

note:『今、切に願うこと。』

 

 

 

 

打ち克つ

2020.04.07 Tuesday

すべてが、幻のように思える。

 

けれど、何度目覚めても、悪夢は終わらない。

 

ああ、そうだった。これが現実なのだと、我に返る。

 

 

朝は、ちゃんとやってくるのに。

 

空きらめく、鳥の歌声。

花は時を逃すことなく、静かに咲いている。

 

美しい。こんなにも、美しいのに。

 

 

なぜ。どうして。

ぐるぐると渦を巻き、とめどがない。

 

 

私たちは、この不安に呑み込まれてはならない。

 

すべては、一人ひとりの振る舞いにかかっている。

 

 

 

 

悲悔

2020.03.31 Tuesday

志村けんさんが、亡くなった。

 

信じられない。

 

信じたくない。

 

あまりにも急すぎる。あんまりだ。

 

 

子供の頃、「8時だョ!全員集合」を毎週楽しみに見ていた。

 

ひげダンスが大好きだった。

 

巨大な急坂を駆け登るコーナーが好きだった。

 

「志村どうぶつ園」で無防備に流す、優しい涙が好きだった。

 

どこか寂しそうな、愁いを帯びた目が、とても好きだった。

 

 

たくさんの人々を楽しませてくれていた人が、

こんな形で亡くなってしまったことが、残念でならない。

 

悲しい。

 

ただただ、悲しい。悔しい。

 

悔やまれてならない。

 

 

 

 

笑う門に潜むブタ

2020.03.18 Wednesday

hisomukobuta

 

 

 

ダウンタウンの松ちゃんが、よく鼻を鳴らして笑うけれど、
私の鼻の奥にも小さな小さな子ブタが住んでいて、
私が身をよじらせて大笑いをすると、ここぞとばかりに「ブヒッ!」と鳴く。


自分の鼻に子ブタが潜んでいることに気づいたのは、中学1年の頃で、
私は不意に現れるこの子ブタの「いななき」が可笑しくてたまらなくって、
暇さえあれば、やたら友達に披露していた。


「笑うとブタ鼻になるんだよ〜」と言い放ち、おもむろに笑い始める。


最初はわざと「ブヒッ!」と鼻を鳴らして息を吸い込むわけなんだけれど、
繰り返し「ブヒッ!」とやっているうちに、本当に可笑しくなってきて、
こうなったらもう子ブタは止まらない。


「アッハッハッハ… ブヒッ!」「ア〜ッハッハッハッハッ… ブヒッ!!」


子ブタのいななきは、息を吸うごとにどんどん大きくなり、
私は一人狂ったように笑い転げ、そして最後は、むせて咳込んで終わる・・・


というのが、当時私の最大のお気に入りの持ちネタであった。

 


・・・ええと。
なんで突拍子もなく、わざわざこんなことを書いたかというと、
この間見た「ワイドナショー」が、ものすごく面白かったもんで。


ゲストで登場した野田クリスタルという芸人さんが、
ブロックくずしの「デッカチャンゲーム」というのを披露してくれたのだけど、
私はこれがもう、とにかく無性に可笑しくて、腹を抱えて大爆笑。


暗いニュースが延々と続く今。終わりの見えない閉塞感の中で、
久しぶりに、思いっきり、笑い転げた気がする。


長いことずっと沈黙を続けていた私の子ブタも、
それはそれは嬉しそうに、「ブヒッ!」と大きく、いなないていた。


子ブタの健在に、私はホッとした・・・

 


何もかも忘れて、ただ笑う。
それって、ムチャクチャ、すごいことだと思う。


「笑う」ということは、とても瞬間的なことだけれど、
だからこそ、笑うことのできたその一瞬に、人は心救われる。


笑いは、尊い。


私はこれからも、不意に現れるこの子ブタを、こよなく愛す。

 

 

 


※当サイト内の文章・イラスト画像等の無断使用・無断転載はご遠慮ください。