トカゲの住む庭

2020.06.19 Friday

トカゲちゃん

 

 

 

庭のホオズキがだいぶ伸びてきたので、支柱を立てていたら、

 

その隣に植わっているローズマリーの枝元に、小さなトカゲがいるのをみつけた。

 

 

最初、ものすごい小さなヘビの赤ちゃんがいるのかと思った。

 

けど、よ〜く見たらば、かわいいお手手がちゃんと生えてる。

 

まだ幼い感じの、トカゲちゃん。

 

つぶらなお目目。かわいいな〜

 

 

庭先でトカゲやバッタをみつけると、私は必ず話しかける。

 

「道路に出ちゃぁダメだよ。道路はとっても危ないところだからね」

 

何度も何度も、そう言い聞かせ、

「うちのお庭の中で、安全に暮らすんだよ〜」と、念を押す。

 


この日も幼いトカゲに話しかけること数分。

 

じゃあね。と言い残し、ちょっと他の草花の手入れをしてから玄関に戻ると、

 

ドアを開けようとした瞬間、ササササ〜っと、小さなトカゲが足元を走り抜けた。

 

 

わわ! あ〜、びっくりした。

 

どこ行ったのかしら?と思ったら、玄関脇の植木の陰でじっとしている…

 

 

こりもせず、私は再び、しつこく話しかける。

 

「いい? 道路には、ぜぇ〜ったい、出ちゃぁダメですよ!
道路はとっても危ない所だからね……」

 

 

私の決まり文句を最後まで行儀よく聞いていたトカゲちゃんは、

了解です!と言わんばかりに、


ササササ〜っと、阿吽の呼吸で裏庭へと姿を消したのであった。

 

 

切願

2020.04.24 Friday

切願

 

 

 

まだまだ 生きられたはずの、命。

 

どんどん、奪われていく。

 

ああ、もう本当に、勘弁してくれ。

 

これ以上の悲しみは。

 

頼む。頼む。お願いだから。

 

 

 

「ステイホーム」の本当の意味するところを、

深く、理解してほしい。

 

家で過ごすということ。家にとどまるということ。

 

それは、自分が感染しないために求められていることではない。

 

ウイルスを媒介させないためだ。

 

これが、新型コロナの伝播を食い止める唯一の方法なのだと、

国民の一人ひとりが、使命感をもって、強く理解しなければならない。

 

3密を避け、社会的距離を保つ。

それは確かに、それなりに有効なことだとは思う。

 

けれど、それだけでは全く不十分だ。

 

飛沫を直接浴びた人だけが感染しているわけではない。

 

3密を避けようが、何メートル離れていようが、

飛沫に含まれたウイルスが、職場の机だったり店先の商品だったり、何かしらの物に付着して残っていれば、

それを触った人の手によって、感染は容易に拡がっていく。

 

もちろん、飛沫だけではない。
 

口や鼻をぬぐった手で何かに触れれば、その人の唾液や鼻水は、微量なりともそこに付着する。

それが感染者のものであれば、そこにウイルスが残存する。

 

飛沫を防ぎ、口や鼻を触った手で物に触れることがないよう、

国や自治体は、マスクの正しい装着の仕方をもっと徹底的に周知し、義務化すべきだ。

 

さらに言わせてもらうなら、すぐにずれてしまうような小さなマスクでは意味がない。

 

ズレを直すたびに、マスク本体を手で触ることになる。

それはマスクに付着しているかもしれないウイルスを、拡散させることになりかねない。

 

着けているときも取り外すときも、マスク本体は触らない。それが鉄則だ。

 

それくらいシビアに注意を払わなければ、

この感染症の拡がりを食い止めることなど到底できない。

 

 

今この瞬間も、医療や介護に従事している人たちは、計り知れない程の不安と大きなプレッシャーを抱えながら、

過酷な中で葛藤し、働き続けているのだ。

 

それを思ったら、「外出自粛」など、苦でも何でもないだろう。

 

外に出られなくたって、できることはいくらでもある。

 

今私たちに求められているのは、

「移動しない」ということだ。

 

ウイルスを媒介させないためには、

そうするしか、方法がないのだ。

 

どうか頼む、わかってくれと、

 

私は強く、そう言いたい。

 

 

笑う門に潜むブタ

2020.03.18 Wednesday

hisomukobuta

 

 

 

ダウンタウンの松ちゃんが、よく鼻を鳴らして笑うけれど、
私の鼻の奥にも小さな小さな子ブタが住んでいて、
私が身をよじらせて大笑いをすると、ここぞとばかりに「ブヒッ!」と鳴く。


自分の鼻に子ブタが潜んでいることに気づいたのは、中学1年の頃で、
私は不意に現れるこの子ブタの「いななき」が可笑しくてたまらなくって、
暇さえあれば、やたら友達に披露していた。


「笑うとブタ鼻になるんだよ〜」と言い放ち、おもむろに笑い始める。


最初はわざと「ブヒッ!」と鼻を鳴らして息を吸い込むわけなんだけれど、
繰り返し「ブヒッ!」とやっているうちに、本当に可笑しくなってきて、
こうなったらもう子ブタは止まらない。


「アッハッハッハ… ブヒッ!」「ア〜ッハッハッハッハッ… ブヒッ!!」


子ブタのいななきは、息を吸うごとにどんどん大きくなり、
私は一人狂ったように笑い転げ、そして最後は、むせて咳込んで終わる・・・


というのが、当時私の最大のお気に入りの持ちネタであった。

 


・・・ええと。
なんで突拍子もなく、わざわざこんなことを書いたかというと、
この間見た「ワイドナショー」が、ものすごく面白かったもんで。


ゲストで登場した野田クリスタルという芸人さんが、
ブロックくずしの「デッカチャンゲーム」というのを披露してくれたのだけど、
私はこれがもう、とにかく無性に可笑しくて、腹を抱えて大爆笑。


暗いニュースが延々と続く今。終わりの見えない閉塞感の中で、
久しぶりに、思いっきり、笑い転げた気がする。


長いことずっと沈黙を続けていた私の子ブタも、
それはそれは嬉しそうに、「ブヒッ!」と大きく、いなないていた。


子ブタの健在に、私はホッとした・・・

 


何もかも忘れて、ただ笑う。
それって、ムチャクチャ、すごいことだと思う。


「笑う」ということは、とても瞬間的なことだけれど、
だからこそ、笑うことのできたその一瞬に、人は心救われる。


笑いは、尊い。


私はこれからも、不意に現れるこの子ブタを、こよなく愛す。

 

 

 

聡明なるユーモア

2020.01.20 Monday

私の中にあるイメージ

 

 

Eテレの「日曜美術館」が好きで、よく見てるんですが、
そこで司会を務めている小野正嗣さんが、最近すごく好きです。

 

小野さんが司会になったのは2018年からで、
私は当初、この方がどういった人なのか全然知らなかったので、
その一風変わったファッショナブルな風貌が、とにかくとても印象的でした。

 

横一直線に、ぴっちり切り揃えられた短い前髪。しゃれたスーツに丸眼鏡。
そう。それはもうまさしく、「レオナール・フジタ」の如し。
     
そんな出で立ちで登場したので、

なんか変わった人だな〜というのが第一印象だったわけなんですけども、
肝心の司会進行のほうはといえば、これが驚くほど自然体で全く嫌味がなく、
穏やかで率直なその話し方に、私はだんだんと、魅了されていきました。

 

感じたままを、シンプルにわかりやすく表現できる知的センスと文章力。
ものすごく淡々と話しているのに、どこか温かみがあって、柔らかで・・・
なんと言ったらいいのか、単なる聡明さだけではない、
人柄とでもいうべきユーモアがそこに感じられて、聞いていてとても心地よいのです。

 

番組を見るたびに、なんかいいな〜 素敵だな〜と、気になりだし、
それが昨日放送の回をもって いよいよピークを迎え、
いったいこの人は何者なのかしらと、スマホ片手に、いざ初検索。

 

その正体が「芥川賞作家」であることをようやく知り得て、ほえ〜!と思いましたが、
連なる華々しい経歴よりも、私がいちばんに感激したのは、
「日曜美術館」のインタビュー記事の中で語られていた言葉の数々です。

 

そこには、新キャスターとしての心境や芸術に対する思いなどが書いてあり、
それを読んだ私は、なぜ自分がこんなにも この人に心惹かれるのか、心底納得し、
なんだか無性に、とても、嬉しくなりました。

 


そんなわけで今日の絵は、私が抱いている小野さんのイメージを描いたものです。

 

なかなかに味わい深し・・・
相変わらずの自画自賛で、すみません。

 

 

HAPPY CHU YEAR 2020

2020.01.03 Friday

HAPPY CHU YEAR 2020

 

 

年末の実感伴わぬまま、あっという間に新年を迎えてしまいました。

 

12年前にも、「HAPPY CHU YEAR」という賀詞を使って年賀状を作ったっけな。
なんて思いながら、描いた絵です。

 

歳を重ねるごとに、時の経つのがぐんぐん早くなり、恐怖すら感じる今日この頃。

 

限られた時間の中で、自分のやるべきこと、やりたいことに、
もっともっと真剣に、覚悟をもって向き合わなければなと思います。

 

 

 

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